2019年7月8日月曜日

バナナまもる・40キロ台・交際記念日

 大好きなバナナを携帯するために、「バナナまもるくん」という商品を購入した。バナナの形をしたプラスチックのケースで、これに入れることでバナナが鞄の中で圧迫されず、黒くならない。さらには半密閉状態にすることでシュガースポットとかの熟成にもいい効果があるとされるが、そっちはまあそんなに重視していない。バナナはどっちにしろおいしいから。
 しかしこのバナナまもるくん、製品の性質上、一般的なバナナよりもふた回りくらい大きいサイズに仕上がっているため、わりと大きい。僕は毎日ちょっとしたボストンバッグくらいの鞄で出勤しているので問題ないが、普通の鞄だとかなりのスペースを取るだろう。しかも持ち運んだバナナを食べたあとは、ただのバナナ型の空っぽのケースになるので、僕のようにバナナ愛が強い人間でないと、けっこう持て余すアイテムではないかと思う。
 持て余すと言えば、3本ほどで1袋になっているような、1本1本が巨大なバナナだと、バナナまもるくんのキャパオーバーとなり、入れることができない。巨大なバナナというのはわりと本当に巨大なので、それにも対応するケースとなったら、なんかもうそれはそれだけでちょっとしたポーチくらいになってしまうのだと思う。というわけでそういうバナナを買ってしまったときは、仕方がないので裸で持っていく。
 バナナまもるくん持ちとしては、バナナまもるくんの容積に対応したサイズのバナナを買えよ、という話なのだが、どうしても大きいサイズのバナナを選んでしまう癖が抜けない。このさもしさは、食欲の発露でもあるが、同時にやはり性欲もだいぶ作用していると思う。(この大きさはまもるくんに入らねえだろうな)と思いながら買って、家で試してやっぱり入らなくて、(ああ、やはりまもるくんに入らない威容であることだ)と満足する。規格外に大きすぎて拒まれる感じ、悪い気がしない。逆に小ぶりのバナナしか売ってなくて(5本とか6本で1袋)、仕方なくそういうのを買って帰り、バナナまもるくんに入れたときのスカスカ具合は本当に哀しい。プライドがズタズタにされる。

 肉体改造とか言って、酒をやめ、なので晩酌で麺類とか食べるのもやめ、チョコレートもやめ、おせんべいもやめ、飴もやめ、ごはんの量も減らし、そしてプールとかジムとかやっていたら、当然の帰結として痩せた。体組成計を買ったのが5月の頭で、それからほぼ毎日計測しているのだが、この2ヶ月で4キロちかく痩せて、先日とうとう体重が50キロを切ってしまった。53、52、と来て、51キロになったときに、こうなったら50キロを切りたいな、とは思ったが、実際に切って40キロ台になってみたらちょっと引いた。身長の伸びが止まってから、いまがいちばん体重が少ないのではないだろうか。本来の目的は筋肥大だったのが、体重とか体脂肪って数字で目標を立てやすいので、なんかそっちにだいぶ熱がいってしまっていた。もうシェイプアップはいい。ここからはきちんと筋肥大に集中していこうと思う。

 7月8日ということで、ファルマンとの交際開始記念日である。16周年である。去年が、交際15周年と結婚10周年(8月8日)だったので、今年はぜんぜん節目じゃない。なのですさまじくピンと来ない。16年といったらずいぶんな年月だが、夫婦生活も10年を超えてくると、それはもう短距離走でも中距離走でもない、長距離走の領域に突入するようで、銀婚とか金婚とかの、スケールの大きな世界で捉えたらまだまだ序盤という気もしてきて、これからしばらくの人生ではこのふたつの記念日について、そんなぼんやりした気持ちを抱き続けるのだろうと思う。いいことだと思う。ぼんやり平穏に流れ、続く暮しがいちばんだ。