2019年4月17日水曜日

にー・ちょっと・いろぼけ

 週末に行なった部屋の模様替えの際、ファルマンが物と物の間に指を挟んでしまい、激痛に襲われるという一幕があった。物理的に痛かったのに加えて、そのあとも痺れのような症状が続き、これはだいぶタチの悪い感じだぞ、と嘆いていた。具体的に言うと、「痛いにー」「変だにー」と唱えていた。その晩のことである。ファルマンが子どもたちと風呂に入り、体温が高まってさらに掻き立てられた患部の痛みを憂えていたところ、ピイガが「いたいのはどこ?」と訊ねてきた。それでファルマンが指を見せて「ここだにー」と伝えると、ピイガは迷いなくその指を思い切り引っ張ったという。ファルマンを襲う再びの激痛。なんてことをするんだ、ともちろんその場で窘めたそうである。しかし風呂から上がって、事の顛末を僕に向かって話したあと、ファルマンがポツリとこう言った。
「そこから痛みが全くなくなったにー」
 そんなピイガのミラクルの話。ファルマンの方言のせいで内容が入ってこない。

 先日ふと、ザ・たっちの「ちょっと! ちょっとちょっと!」というギャグは、実はすごく秀逸なのではないかと思った。ダチョウ倶楽部の「聞いてないよぉ」(流行語大賞銀賞)にも匹敵する力を持っている気がする。とにかく日常生活で使いやすいのがいい。もっと流行ればよかった。どうしてあまり流行らなかったのだろうかと思い返して、具体的にどのあたりの年代になるのかは定かではないが、あの頃はテツandトモとか、小島よしおとか、なんかそこらへんのギャグがわりと渋滞していたからではないかと思った。贅沢な時代だ。いま初めてこのギャグがお披露目されたのなら、たぶん流行ったと思う。今はもう出涸らしなので難しいだろう。残念な話だ。僕はこのギャグを再発見したので、流行など気にせず日常で使っていきたい。いっそのことこのブログのタイトルも、「ちょっと! ちょっとちょっと!」の言い方で言うことにしようかとさえ思う。

 子どもふたりが1月生まれで、なので5月あたりに妊娠が発覚していたのだけど、それはさらに原因を遡れば、こういう話になる。
 4月の俺は発情期。
 ホンマやな、ホンマにその巡りでワイは生きとんのやな、と思った4月上旬だった。
 頭の中が常に桃色遊戯で、ブログもサボり気味になるほどに色ぼけていた。下旬に入り、それがやっと少し治まったように思う。よかった。発情が治まったのもよかったが、しかしそれはそれとして、ちゃんと発情が起ったのも30代半ばの男性として安心した。