2021年10月21日木曜日

WATAONI、ボディメンテ、二の腕

 ほんの1、2ヶ月前のことだが、ファルマンが母親に「THIS IS US」を薦めたところ、義母はドハマりし、今現在アマゾンプライムで公開されている全てのシリーズを、あっという間に観終わったらしい。有閑マダムの海外ドラマ視聴の勢い、半端ないな。
 そして最新話まで観終えた余韻に浸りながら、感想としてファルマンにこういったという。
「うちの家でもあんなお話を作ってほしいわ」
 それを聞いてファルマンは、
(うちで「THIS IS US」を作ろうとしたら、それは「渡鬼」……)
 と思ったが、口には出さなかったそうだ。英断だと思う。
 まあ「THIS IS US」は、ただ人間関係・家族関係を描いた話ではなく、時代が行ったり来たりするところに骨子があるので、「渡鬼」や「北の国から」とは、同じようでぜんぜん違う。逆にいうと、「渡鬼」を再編集して、「THIS IS US」方式にしたら、むちゃくちゃおもしろくなるのではないかともちょっと思った。なにぶんこっちは子役も本人だ。説得力の重みが違う。僕はもともと「渡鬼」も好きだし、それが「THIS IS US」の手法で描かれたら、掛け算でとてつもないパワーになるかもしれない。誰か暇な人が作ってくれないだろうか。

 先日子どもたちと公園を歩いていたら、山がそのまま公園になっているタイプの公園なので、遊歩道の途中にお地蔵さんがあって、やはり散歩をするお年寄りが多いからか、管理が行き届いている様子で、お供え物も充実していた。
 そのお供え物の中に、まんじゅうやペットボトルのお茶に混ざって、大塚製薬の「ボディメンテ」が並んでいたのが、すごく印象に残っている。
 まだけっこう暑い時期だったので、百歩譲ってポカリやアクエリアスならば、「お地蔵さんのことをマジで親身に思う、心の優しいお年寄りがいるもんだな」くらいの感想だったろうが、これが「ボディメンテ」となると、ボケが高等というか、お年寄りの話題でボケというキーワードを出すと話がややこしくなるが、いろんな意味で「意識が高いな!」と思った。

 相も変わらずそれなりに筋トレをして、それなりにプロテインを飲んでいるが、それなりの半分くらいの度合の効果しか得られていないような、いや、それらの行為をしていなければ、30代も後半になり、滅法ひどいことになっていたところを、現状維持できているのだから御の字と考えるべきだという気もするような、結局ずっとそんな感じである。
 ところで先日、やはりプロテインを飲もうとして、シェイカーに低脂肪乳やらプロテインやらミロやらを入れて、溶かし混ぜるために思い切り振ったところ、半袖から伸びた二の腕が、この表現はあまりよくない気もするが、しかしあまりにもそれだったのであえて使うが、夏にノースリーブで手を振る中年女性のそれそのもので、すなわち筋肉とはあまりにも無縁の、脂肪しかないような具合で、しかしそんな二の腕で、なにをしているのかといえば、プロテインを溶かすためにシェイカーを振っているわけで、さすがに「おかしいな?」と思った。おかしいな、飲んだプロテインと筋トレの効果、どこへ行ってんのかな。配線が間違ってて、それら入力したものの出力先が、僕以外の誰かのところへ行ってしまっているんじゃないか。誰か、心当たりないのに二の腕がやけにムキムキな人、いませんか。それたぶん、僕のです。