今年も年間行事を無事にこなすことができた。言わずもがな、「cozy ripple名言・流行語大賞」と、「パピロウヌーボ」である。ほっとした。
またなんと言っても出来がよかった。毎年、本当に誰からも褒めてもらえないので、どうしたって自分で言うはめになるが、すばらしい仕上がりだった。パピロウヌーボのゲストが広末というのは、半年くらい前から心に決めていたのだけど、それ以外は行き当たりばったりで、毎年選考に難儀する大賞のプレゼンターを、本文内でも記したが、ファルマンの進言によりクマにしたことで、そこから一気に話が動き出したと思う。クマから鳥羽シェフ、そして「森のくまさん」からキャンドル・ジュンのあの謎のピアスへと話が展開するさまは、われながら見事というほかない。あと松尾のこととYOSHIKIのことも、今年の芸能ニュースとしてどうしても触れたいと思っていたので、そこも叶ってよかった。特にYOSHIKIは秀逸だったと思う。ChatGPTのおかげで、こういう歌詞ボケがとても簡単にできるようになったのは非常にありがたい。もっともファルマンとピイガが遊んでいるのを眺めると、それはChatGPTではなく他のアプリなのかもしれないが、ただ歌詞を作るだけではなく、それを曲にして、さらにはボーカロイド的でさえない、本物の人間が唄っている感じで唄ってくれまでするようなのだが、今回はそこまではしなかった。「音楽でボケる」というのは、これまで音楽の素養がなければぜんぜん成り立たないものだったが、その敷居がだいぶ下がったものだと思う。
今年はとにかくChatGPTが幅を利かせた年で、ChatGPTがその場で発表し、同時に今年の大賞を受賞した「それ言うと人生しんどくなるやつだよ」も、実にいいのだった。この日以来、僕とファルマンの間で、本当に流行語になっている。
という感じで、去年の僕もふたつのイベントの自画自賛をしばらくしたのち、「これでやっとおもひでぶぉろろぉぉんに戻れるよ」と書いていた。今年の僕も同じ気持ちだが、去年のこの時点で、読み返し作業は2008年の9月という進度だったそうで、現時点のそれが2009年の5月であることを考えると、おやおや? となる。去年の僕は厚かましいことに、おもひでぶぉろろぉぉんのことを「ライフワーク」などとほざいているが、1年後の僕は、決してそんなことは言わない。おもひでぶぉろろぉぉんは、数多くある趣味のうちのひとつでしかなく、そして最近は確実に当初よりも勢いが落ちている。それを認められるようになった成長を、手放しで褒めてやりたい。僕はもしかしたら、僕を影ながら応援する、紫のバラの人なのではないか。そのくらい、徹頭徹尾、僕ばかりが僕を褒める。ああ、会いたい、会って感謝を伝えたい、紫のバラの人……。
髪の色を元に戻した。元に戻すとはどういう意味かと言えば、強いブリーチを施した金髪になったということである。これが元。黒髪で過したこの1ヶ月半くらいが異常事態だったのだ。その証拠に、黒髪にしたときは職場の人々から「黒くしたんだ」「黒いね」などと反応されたが、今回の金髪は完全にスルーされた。もはやそうなのだ。もう完全に金髪の人なのだ。
ちなみにだが、1ヶ月半ほどの間を置いたとはいえ、黒髪戻しで染めた髪にブリーチをしたためか、そこまで激しい脱色にはならなかった。8割の人は金髪と言い、2割の人は茶髪と言うのではないか、というくらいの色合い。でも当初の予定では、激しい金髪にしたあと、ミルクティベージュみたいなまろやかなカラーを入れようと思っていたのが、結果的にそれに近いものに1回でたどり着けたのではないかな、と思っている。ならば得をした。お金と、労力と、そしてなにより毛根へのダメージを、得した。まあ、そもそも黒髪が大損だったけどな、なんてことは言うもんじゃないよ。
道を走っているバスの、おでこの位置にある表示板に、「回送中」とあり、その上に小さい文字で「お急ぎの所、申し訳ありません」と付してあった。かつてはただ「回送中」だったのが、阿呆な輩のクレームによってそんな文言を足したに違いなかった。そんな心の狭い、同じコミュニティに絶対に存在していてほしくない人種が、残念ながら存在しているのだという事実を厳然と突きつける、その丁重すぎる文面には、心が満たされるどころか、クサクサするばかりで、あなた方がただの「回送中」に対して抱く怒り以上の憤りを、「お急ぎの所、申し訳ありません 回送中」に俺は抱くよ、と思う。もっともだからと言って、バスの運営会社に対し、そんな情けない屈服をするんじゃない、などとクレームをつけるつもりはない。あちら陣営と異なり、こちらの心は広いのである。ただこの話には、あと1ヶ所だけ、どうしても気になる部分があって、それは「お急ぎの所」の「所」だ。この場合はひらがなの「ところ」だろ、と見るたびに思い、指の先に棘が刺さっているような気持ちになる。もちろん実際に訴えはしない。バス会社を責めるのは筋違いだ。「回送中」で済まさなかった人たちがすべて悪い。怒りは他者にぶつけるものではない。ブログに書くものだ。