先週の日曜日、カラオケに行った。コロナ禍以降、初めてのカラオケである。前回は2月16日とのことで、この日の日記には新型コロナのことにはぜんぜん触れていない。コロナウイルスのことはこの時点ですでに取り沙汰されてはいたと思うが、まだまだ対岸の火事だった時期だろう。
なにより「三密」という概念がまだ生まれる前だ。コロナには、「コロナ前」「コロナ後」というそもそもの区切りに加えて、「三密前」「三密後」という区切りがあると思う。あれでこの騒動のキャラが確定された感がある。
カラオケは三密に見事に当てはまる行為で、実際にちょっと前にもクラスターが発生したりしていた。僕もまだ不特定多数の人と一緒にやろうとは思わない。今回のカラオケももちろんいつメン、妻と娘ふたりとである。
唄ったのは少なめ。1曲目、中島みゆき「瞬きもせず」。2曲目、小坂明子「あなた」。3曲目、乃木坂46「インフルエンサー」。4曲目、山口百恵「イミテイション・ゴールド」。5曲目、ザ・ドリフターズ「ドリフのズンドコ節」(追悼)。6曲目、小柳ゆき「あなたのキスを数えましょう」。7曲目、玉置浩二「メロディー」というラインナップ。約5ヶ月ぶりのカラオケということで、調子を掴むのが難しかった。カラオケ処女膜が再生してしまったのかもしれない。今後、いったいいつ家族以外の人間に歌声を披露する機会があるのか見当もつかないが、なるべくコンスタントに行為をして、こなれた状態をキープしておきたい。
今日は7月8日ということで、ファルマンとの交際開始記念日である。毎年いうことながら、来月が結婚記念日のため、特に祝い事をするわけでもない。しかし結婚よりも常に5年分、数字が大きいために、「歳月……」ということを思うにあたっては、こちらの数字のほうが効果的である。
今年はそれが、17年目ということになる。ファルマンが20歳のときのこと(僕は19)なので、めっぽう計算がしやすいのだ。
というわけで満を持して思おう。
17年……。さ、歳月……。
先日「nw」にアップした、「WE ARE MD AGE」Tシャツというのがあるのだが、ファルマンが「わたすも欲すい」というので、作ってやった。「WE」といっていることもあり、複数枚作ることに意義がある。とはいえこのTシャツは、子どもたちには作ってやれない(求めもしないだろうが)。だいたい、現在32歳~43歳くらいの人専用のTシャツとなっております。
ファルマンのTシャツには、自分のにはしなかったのに(今度しようと思っているが)、背中側にもメッセージを足した。「BETWEEN PERSEVERANCE AND INFORMATION」というのがそれで、意味は「気合と情報の間」。辻仁成と江国香織の共著ではない。気合世代と情報世代に挟まれた我々、ということである。MD世代という言葉は、本当にどうにかすれば、「団塊の世代」みたいな用語になって、だとしたら僕は堺屋太一みたいになれるんじゃないか、と夢見ているのだけど。