2022年2月8日火曜日

THIS IS US・カムカムエブリバディ・鎌倉殿の13人

 「THIS IS US」のシーズン5がプライムビデオに出たので、さっそく観ている。おもしろい。本当にリアルタイムの世の中の設定でドラマが作られているため、今シーズンはきちんとコロナ禍での話になっている。感染対策で撮影が大変なのはもちろんのこと、このドラマの場合、ちょいちょい未来の風景も描いているため、コロナのことなんて頭になかった時代(数年前)に描いた未来と、コロナを経た未来の、辻褄を合わせなければならず、そういう意味でも大変そうだと思う。それでリアルタイムということを意識したせいか、改めて主人公たち3人と自分がほぼほぼ同世代であることを実感し、過去の思春期の時代であるとか、大学生の時代であるとか、主人公たちがそれぞれいろんなことをしていた時代、遠く離れた日本で、僕は男子校に通ってお好み焼き屋でバイトしてたなあ、とか、モーニング娘。とか聴いてたなあ、なんてことを思ったりした。本当にドンピシャで同世代だから、そういう意味でも愉しい。まだシーズン序盤で、いっぱい話が残っているので嬉しい。

 「カムカムエブリバディ」も引き続き観ているが、こちらはもう3世代ヒロインのアンカーになって、放送もあと2ヶ月ほどと、ひなた編はまだ始まったばかりとはいえ、終わりが見えはじめてしまって、なんとなくもの哀しい気持ちがある。近ごろはこれを「ロス」と、なにかが終わるたび、登場人物の誰かが死ぬたび、条件反射のようにみんな言う。本当にただの「反応」でしかない感じで、馬鹿みたいだな、とも思うが、まあたかがドラマなのだから、そのくらい簡単な受け止め方でいいのだ、ドラマの感想に美辞麗句を並べようとするほうがよほど馬鹿みたいだろ、という気もする。併せて、「ナレ死」という言葉もあり、このドラマの感想でもさんざん、ナレ死だナレ死だ、と言い募る向きがあるけれど、ナレ死という言葉が生まれる前のドラマって、そんなにちゃんと登場人物の死を、死の瞬間を、映像として表現していただろうか。ましてや戦国ものでもない、朝の連続テレビ小説である。合戦をして胸に矢が刺さるわけでもないのだ。そんな物語世界での、ナレ死じゃない死って、きちんと描いたら朝からとても陰鬱な気持ちになるだろ、と思う。でもまあ、それでいいのだ。ナレーションで誰かの死が告げられたら「ナレ死だ!」とつぶやき、そして「ロスだ!」とつぶやけばいいのだと思う。朝ドラってどうやらそれでいいのだ。

 「鎌倉殿の13人」ももちろん観ていて、というか今期は朝の連続テレビ小説と大河ドラマしか、ドラマを観ていない。なんと保守的なのか、とも思うが、順当な帰結だろう、とも思う。ところで鎌倉に行きたいという気持ちは、数年前から募らせていて、しかし帰省するときは夏にしろ正月にしろ人が多い時期だし、数年前まではインバウンドとかいって、本当に人が多そうだった。いまは外国人は少ないのだろうが、外国人が少ない理由とまったく同じ理由から、帰省そのものがままならない。そして夏ごろ、(ともすれば)ようやく帰省ができたとしても、その頃はこのドラマの影響で、やはり鎌倉は大混雑であろう。あざみ野から鎌倉までは、電車で1時間ほどで着くようだが、近くて遠い。果たして行けるのはいつのことになるのか。